【適時更新】『食品添加物をゆる～く学ぶ』

食品添加物とは？

食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。
厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。

厚生労働省

【指定添加物】

L－アスコルビン酸（別名ビタミンC）

壊血病の治療などにも使用され、酸化防止作用があり、酸化防止剤として使用されます。原材は、とうもろこしやタピオカを使用することが多く、遺伝子組み換えの有無は確認が必要です。

サプリメントの場合は、原材料に「遺伝子組み換えでない」などの表記をする場合もありますが、例えば、緑茶のペットボトルなどに使用されている場合は、ビタミンCとだけ表記され、原料までは分からないことが多いです。

安息香酸ナトリウム

安息香酸ナトリウムは、食品の腐敗や細菌の増殖を防ぐための防腐剤として、多くの食品に使われています。

アスコルビン酸(ビタミンC)との反応から猛毒のベンゼンが生成されることがあります。ベンゼンは、発がん性があり、白血病を引き起こすリスクがある物質です。

スクラロース（甘味料）

スクラロースは、ショ糖（砂糖）の600倍の甘さを持つ甘味料です。他の甘味料と併用すると甘さが増強する性質があります。そのためお菓子や清涼飲料水、アイスクリームなどに他の甘味料と共に加えられることが多いです。

また、ショ糖のように体内で炭水化物として消化・吸収されることはないため、カロリーはゼロとされています。ただし尿中に10～30％は排泄されているとされており、全く消化・吸収されていないわけではありません。

スクラロースは分子あたり3つの塩素原子を含む有機塩素化合物です。そのため高温で加熱すると有害な塩素ガス（HCl）を発生させます。

【既存添加物】

ステビア抽出物（甘味料）

ステビアは南米に自生するキク科の植物で、天然由来の甘味料として使われています。ステビアの葉から抽出して得られた、ステビオール配糖体が主成分です。

砂糖の200～300倍の甘さがあります。

ステビアには毒性がないといわれており、危険性はほとんどないと思います。ただ、キク科アレルギーを引き起こす可能性はありますので、注意が必要です。

【天然香料】

バニラ香料

原料はラン科バニラ属のつる性植物から抽出しますが、人工香料を使ったバニラ香料と天然のバニラを使ったバニラ香料があります。

人工香料を使ったバニラ香料：バニラエッセンス、バニラオイル

天然のバニラを使ったバニラ香料：バニラエクストラクト、バニラ・ビーンズ

【一般飲食物添加物】

オレンジ果汁

オレンジの果実を搾ることで得られる果汁（ジュース）を指します。

添加物以外で注意したい原材料

果糖ぶどう糖液糖

 異性化糖の一種で、でん粉を酵素でぶどう糖に分解し、更にぶどう糖の一部を酵素によって果糖にかえた液状の糖です。果糖ぶどう糖液糖は天然素材を使用した甘味料であるため添加物には分類されていません。

果糖の含有率によって呼び方が変わります。

この中で果糖ぶどう糖液糖が最も使用されています。

果糖とぶどう糖液糖は体に吸収されやすい単糖類のため、砂糖よりも血糖値を上昇させる傾向があり、摂り過ぎには注意が必要です。

また果糖とぶどう糖液糖の主原料はトウモロコシです。産地が記載されていませんが、アメリカからの輸入の可能性が非常に高く、この場合は遺伝子組み換えのトウモロコシであると思われます。